ダウン症の子育て 中学生から高校生へ

ことば育ち


  • 娘のこと

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ダウン症児の言葉を育てる

これは、すべての子どもに言えることですが、
『言葉を育てる』って、
五感に働きかけながら、(視覚、嗅覚、味覚、聴覚、触覚、)
言葉が伴う、人とのかかわりの中で育っていくものだ。
と思っています。

「丁寧に話しかけよう。」
「いっぱい歌ってやろう。」
「絵本をたくさん読んでやろう。」

生まれてくる子の言葉の力を
大切に育てていこうと思っていました。

なにかおかしい。
とどこかで感じながらも一か月の間は、
ダウン症だとは知らずに
育てていました。

一か月知らなかったのがよかったのか、
すぐに知ってても同じ気持ちだったのか。

知った後、とにかく、
できる限り伸ばしてやろうと思う自分がいました。

動きや発達がゆっくりな分、
時間もかかるだろうけれど、

「急がず、でもあきらめず、
根気強く丁寧に言葉をかけていこう。
出来る限り、いろんなことを体験させよう」

と思っていました。

まず、言葉が少し出るまでは、
テレビは極力見せないようにしようと決めました。

テレビは体験になるでしょうか?

TVを見せるだけで、
言葉が育っていくでしょうか?

答えはNOです。
仮に言葉は増えても、
意味のある(使える)言葉にならない。
そう思います。

いろんな育児書にも書いてありますが、
(関西人のノリで)ちょっと笑えて、
でも核心をついていると思ったものが、

京都府宇治市にある「キッズいわき・ぱふ」
代表 岩城敏之さんの本でした。

『子育てのコツ』三学出版
絵本とおもちゃを通して

その中の・・・
ことばを育てるコツ
★体験を増やすと、言葉が増える

まさに、そうです。
基本は「それ!」

テレビとこどもの話で、
集中してる?
いや、それはめまぐるしく変わる画面に混乱しているのでは?
と書いています。

TVに子守りをさせると楽だけど、
子守りは人がしないとね・・・

ことばを育てるというところには、

”最近は、TVの前に座らせるだけで・・・・・・
また、賢くなるビデオも・・・
・・・・・・・・・・・くり返し見せるだけで、言葉や文字や歌や数を覚えられると勘違いしてしまいます。
(中略)
「岩城さん。家の子ども、毎月送ってくるビデオであいうえおを覚えたのですが」
とよく話しかけられますが、それは危ないことです。突然しゃべるから。
「あいうえお。かきくけこ」を車の中で言い出します・・・
・・・大事なのは、人と人とのコミュニケーションの力を持つことです。”

と書いています。

おもちゃやのおっちゃんの視点で語られる子育て論。
講演会にも行ったことがありますが、
「子育てあるある話」に、笑って肩の力がふっと抜けて会場を後にした
という記憶が残ります。

毎月のブッククラブは2歳からはじめ、
図書館も定期的に通っていました。
気に入った本は購入しました。

本は世界を広げます。
私が好きだから、少しでも楽しさを知ってもらいたいという思いがありました。

絵本=お母さんの膝で読んでもらうもの=寝る前に読んでもらうもの
という図式が出来ていたと思います。

絵本はとてもとても好きでした。
今でも、好きです。
(読解力を少しずつでも育てたい。というのが今の課題)

歌も手遊びも大好きでした。

保育園に入るまでは、
出来る限り人と交流できる場へ連れ出すようにしていました。
同年代の子供たちのいる場にも。

他の子と比べてしまうと、
情けない気持ちになることもありましたが、
「比較せず、自分の子の成長を感じるようにする」
という意識は忘れないようにしようと思っていました。

でも、
確かに言葉が出るのは時間がかかりました。

あと2か月で3歳という頃、
まだたいして言葉も出ませんでしたが、
なんと、
チューリップの歌を
フルコーラス一人で歌えるようになっていました。
驚きでもあり、感激でもありました。

3月に3歳になった年の4月から
娘は保育園に通い始めました。
(私はよその保育園へパートに行きはじめました)

保育園へ行き始めたからか、
3歳という年をこえたからか、
徐々に言葉が増えはじめました。

やっとアウトプットがはじまった
という時期でした。

『ことば育ちは心育て』
ダウン症児のことばを拓(ひら)く
岩元 昭雄・甦子・綾 著  かもがわ出版

この本は娘が4歳をまわったころに出版されたと思います。

岩本綾さんは当時、大学に進学を果たしたダウン症の女性として、
注目されていました。
講演会を聞きに行ったこともありました。

やっぱり言葉を育てるってこういうこと。
と再確認した本です。

残念ながら言葉に関して当時の彼女ほどには育ちませんでしたが、
現在、中学生。
話すのは好きです。

特に、
ちゃんと話を聞いてくれる
大人の女性と話すのが好きです。

でも、中学生としては、
全然言葉が足りないので、
しんどいだろうな・・・と思うこの頃ですが、
なにかしら面白いことは仕入れてきています。

自分のペースで学び続けること。
これは大事なことだと思うのも確かです。


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