- 娘のこと
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7月最初のお出かけ
ダウン症女子18歳。通信制高校のサポート校に通っている。
4月に3年生に進級したと思ったら、6月末で1学期の授業は終了し、7月からはすでに夏休みモードだ。
娘は、外で100%~120%のエネルギーを使い、家では、エネルギー30%以下もしくは充電状態にはいるので、いかに夏休みを充実させるかが、私の課題だ。
なぜなら、だらっとし放題の状態で、だらっとモードに入ったら、よほどそそられない限り外出を断られたりするからだ。
今回、祖母の入所しているホスピスの月一のカレーパーティと3歳の頃からお世話になっている
フォイヤーシュタイン・トレーニングセンターの芦塚先生に会いに行くことになった。
車で行きたがる様子をみせたが、当然のことのように、バス、電車、歩きで行くことを宣言し、家をでる。
バス停まで歩く途中、私は届け物をするために友だちの家により、先に歩いて行った娘の後を追う。
ところが、バス停あたりを見回しても、娘はどこにもいないのだ。ホントに、連絡出来ない人だ。
ここでありがたいのが、以前と違い携帯電話で連絡をとれるということだ。(肝心な時にでないこともあるが)
電話を鳴らしたら、出た。
「も~!! どこにいるの? 何してんの?」
ということになる。
私が寄った友だちの家に、バス停から掘り沿いをまわって(普通、人は歩かない)行っていた。それでも、探し回らなくてもよく、バス停まで戻って来るように指示を出すだけですむのは助かる。
バス停から、遠く堀沿いを歩いて戻ってくる姿を眺めながら、なんか起こるよな~と思う。
そして、バスで駅前まで、電車で2駅先のホスピスのある最寄り駅まで行く。
ホスピスに11時過ぎには着きたかったのに、12時半もまわって到着。
娘は、祖母へのあいさつはそこそこに、顔見知りの職員と話したり、抱擁しあったり、短冊書いたり、
「このカレー、世界一おいしかった。」
と上手にも言う。
ちなみに、娘の短冊は、
『早く結婚相手が見つかって、結婚したい。赤ちゃんも欲しい。』
と書いてある。
結婚したいなら、家のこともっと手伝って!というも、効果はなく、でも、またこれ書いてるか・・・・と思う。
義母の2枚の短冊には、
『早く足がなおりますように。』
『きままな娘(○○)(自分の娘の名前)ですがよろしくおねがいします。』
と書いてある。
いくつになっても、娘は娘なんだな・・・と思う。
ゆっくりする予定だったが、出遅れたので、食べ逃げのように施設を後にする。
いつも、玄関に綺麗に生けてある花に癒されるわたしだ。
そして、垂水へ。
先生にに最後にお会いしてから、あっという間に2年近くもたってしまっている。久しぶりにお会いしたいわ~と言っていたら、急遽日があっての来訪。3日後は、コペンハーゲンに発たれるとか。
現地到着した娘、玄関前にいたねこに「ねこちゃ~ん」と言っているのかと思ったら、迎えてくださってる先生に「えいこちゃ~ん」と手をふっていたのだった。
まずお茶をしようということになったが、どらやきを3つに切ってと頼まれる娘。
悩んでいたが、先生に『Yの字』というアドバイスをもらって、それなりの3等分。
4等分は水平と垂直、直角。簡単だということから、4等分も。
4等分から、3人で分けるには?などと角度や分数の話。分数バーも出てくる。おやつなのか学びなのか・・・
でも、美味しいどらやきだった。
先生とは、家族関係と小学校低学年の文章をちゃんと読みこめているか?それらのさすものがわかっているか?などの確認をするための勉強をしたが、ひとしきりやったら、
「勉強しすぎて頭が痛くなった。」
と自主休憩。
小学生の時から、愛するものはかわらない。絨毯なのだが、道や線路を見ると走らせたくなる習性はそのままだ。
面白いパズルがあるとでてきた『Castle Logix』パーツは7つしかないが、組み合わせ問題は50以上。
好きだろうな…と思った通り、はまる。
10問題で終わりにしてもらって、帰路につく。
ここにくると、たいしたことはしてなくても、いっぱい笑って、娘の自己肯定感が上がって、満足感が感じられる帰り道となるのは常だ。
ここは、娘の来たい場所でもある。
次に会いに行けるのはいつだろう・・・