ダウン症の子育て 中学生から高校生へ

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  • 娘のこと

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はじめてのプレゼント

ダウン症女子18歳。通信制高校のサポート校に通う3年生。

学校は大好きだが、マイペースで自由人だ。

 

毎日学校に行くのは、いよいよ11月末で終わりとなる。

 

高校生活、最期の一か月、私とあわせて彼女の様子を毎日記録に残しておこうと思い立ったので、書いていってみることにする。

 

10月31日。

 

10月最終日。

 

木曜は午前中授業で、弁当を持って登校する。そして、午後からは学校に残って、目一杯楽しんで帰ってくるのがいつもの娘だ。

 

昨日は学校が休みで、夜の茶道教室だけだったのに、ダラダラしすぎか、テレビの見過ぎか、朝すっきり起きられず、ちょっと遅刻して家を出ていった。これは、私が、がっかりなところだ。

 

娘が出た後、私は、『西勝寺』に向かう。

 

私は、月に一度『ふわっとお茶会』(お茶を飲みながら、何でも好きなことを話して心を軽くしていくことを目的とした心の学びの会、誰でも参加OK)を手伝っている。一年間、一緒に心のことを学んだお寺の奥様とはじめたのだが、それも1年半を過ぎた。学ばせてもらうことも多い。

 

午後からは、そのまま、香りセミナーの講座に参加させていただいた。

 

Self heal するための自分ブレンドの香り創りの会で、いろんな香りを体験させていただいた。直感で選んだ香り、すきな香り、嫌いな苦手な香りもブレンドする。

自分自身が進めたい感じの方向性を四文字で決めて、『ゆったりブレンド』の小瓶に完成させた。

 

いろいろ混ぜると妙な香りになったりしないのかな?などと思ったが、どの方のブレンドもそれそれによい香りがした。

香りパワーに癒され1日ゆっくりお寺で過ごして、気分良く帰宅。

 

そしたら、娘は珍しく、先に帰っていて、『お母さんにプレゼント』とちいさな手提げ袋を差し出した。

「どうしたのこれ?」

「陶器市で買ってきた。いっぱい人来とった。」

 

どういう経緯でそうなったのかわからないが、学校帰りに買ってきたらしい。

 

私の誕生日を他の人にアピールしたり、一番におめでとうと言ってくれたりをすることはあるが、自分の財布からお金を出して私のために物を買ってきてくれたことは初めてだと思う。

 

 

うれしいものの、ちょっとびっくりした。陶器市で買う陶器は、決して安くはない。お弁当や駄菓子を買うのとは違う。何を買ってきたのだろうと、ちょっとどきどきもした。

 

 

差し出した袋には、

『○○からプレゼント』

と書かれていて、裏をかえすと、メッセージがはいっていた。

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うわ~さすが!!

彼女にしか書けないメッセージだ。と思う。

 

『お母さんへ

いつも優しく美しい大人に育ててくれて

ありがとう 大好き♡』

 

紙袋のなかに、包装した袋が入っていて、出てきたのは来年の干支のネズミだった。

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見覚えがある赤。ここのところ毎年来られている陶芸家さんの作品だ。この赤は自分独自の色だそうで、決してお安くなかったはず・・・と思って、思わず聞いてみる。

 

 

「いくらしたの?」

「う~ん・・・」

「いくらはらったの?」

「1000円。」

「1000円だった?」

「わからん。おまけしてくれた。」

 

で、その日、いくらだったかはわからずじまい。

断られずに売ってもらっているのは、人徳か?

おまけに手提げ袋に入れてもらって、ボールペンも貸してもらって書いたとか・・・

 

うれしいに、びっくりドキドキつきの、ありがとうなのだ。

 


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